『気が付けば編集長になった教え子の話』

こんにちは、おかちゃんです。今日は、リアルで指導した女性の実録です。

Yさん、30代で小学生の子供2人いらっしゃいました。雑貨店での販売スタッフをしてました。

旦那さんはいらっしゃいましたが、家にはほとんど戻られない状況です。

どこで生活しているかは書きませんが、何より困るのは生活費が入らないという事です。

雑貨店での勤務的な制約から、手取り賃金が10万円そこそこで、暮らしていけません。

もっと収入が必要なんだという話から、ライター業の指導が始まりました。

お店のレジは打てるけど、パソコンは使えない。

ここからのスタートですから、難航すると最初から予想されていた訳です。

しかし、本人の気合いがハンパない!雑貨店がフルタイムでもなかった関係で、空き時間を活用してのライター修行が始まりました。

この気合…実は本人も、これまで出来る様々な職業を経験したそうで、ガソリンスタンド、ゴルフ場のキャディー、居酒屋の厨房など、キツイ系の仕事を経験するも実入りが足りない。

もちろん、いきなりライター修行という訳ではなく、旦那さんとの交渉や親族からの支援など様々な方法を助言はしたのです。しかし、状況は改善されません。

最後の一手という感じでライター業にチャレンジしたいと本人の切実な希望で始まりました。

まぁこの本気度が如何に大切か、エネルギーになるかという事に気付かされました。

文字打ちが遅い、パソコンの基本操作が分からない。この辺の基礎はひと月で、クリアです。

文章書きの行程に進み、外回りが持ち帰る取材原稿をテキストに仕立てていけるように…。

4ヶ月目には、前職の収入を超える手取りになっていました。

その頃には、営業が先鞭を付けたクライアントに自ら取材に出かけ、ストーリーを書ける位になっていたのです。これには、驚きました。接客経験から、人と話す事は問題なかったようです。

そして!なんと!ご主人に三行半を突き付けます(驚)

しっかりと離婚を成立させ、完全自立を達成してのけたのです。

昔は弱々しい感じだと思っていた性格も、いつしか押しの強気キャラに(笑)

母親のたくましさを目の当たりにした訳です。

どんな教育でどんな成長かはここでは割愛しますが、本人のヤル気次第でどーにでもなるんだな…と痛感した記憶です。

ある新聞社の月2回折り込まれる、タウン情報のタブロイド版の編集スタッフとして抜擢されます。

というか、本人が下請けしていた仕事だったので、自分を売り込んだ感じです。

女性4名で専門的に企画・取材・編集まで行う制作部門です。この時には僕の手を離れています。

そこで1年ほど経験と実績を積んだようで、翌年には頭取ってました(驚)

新聞本紙とは分離した、別刷りタブロイド判ではありますが、広告スペースもある訳です。

当然、お店紹介だけではなく、広告募集も集めないとならない訳です。

もうすっかりヤリ手の編集長です。収入も倍以上になり、なにより活き活きとしてる!

小学生だった子供も高校と中学に進学、部活や塾も行かせられるようになったと喜んでおりました。何故か、事情あった筈の元旦那が、ヨリを戻そうと近づいてきたらしいですが、そこはピシャリと拒否したそうです(笑)

今、振り返ると経験は無くても、不退転の決意といいますか、止むに止まれずだったとは思いますが、真剣に学ぼうとする姿勢に、僕も本気で鍛えさせてもらった数ヶ月でした。

誰もがこの境地に陥っている訳ではないとは思いますが、モチベーションの維持は一番の課題に感じています。経験とか才能では無いことは彼女が教えてくれました。

先日久々に再開した際の一言…「時間も出来てきたので、パン教室に通っているよ!」

まったく恐れ入りました!!!

今でも編集室・編集長の名刺をくれた時の、「ドヤ顔」は忘れられません(笑)

そんな女性の実話でした。

おかちゃん

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